「日米対抗ソフトボール 2017」開催記者会見が行われた
「日米対抗ソフトボール 2017」出場選手を
発表する宇津木麗華ヘッドコーチ
大会への意気込みを語る山田恵里主将
17歳年下の勝股美咲投手の話題に笑顔で応える上野由岐子投手
「戦いの舞台」となる横浜スタジアムで決意も新た!
ソフトボールの魅力が詰まった好ゲームを期待!!
4月17日(月)、横浜スタジアムで「日米対抗ソフトボール 2017」(日米対抗ソフトボール 2017の特設サイトはこちら)の記者会見が開かれた。
記者会見には、(公財)日本ソフトボール協会・宇津木妙子副会長、女子TOP日本代表・宇津木麗華ヘッドコーチ、山田恵里主将、上野由岐子投手が出席。大会への意気込みを語った。
記者会見冒頭、(公財)日本ソフトボール協会・宇津木妙子副会長が挨拶に立ち、「この『日米対抗ソフトボール 2017』の第1戦、第2戦が東日本大震災の復興支援として宮城県仙台市で、最終戦(第3戦)が東京オリンピックの会場となることが決定している横浜スタジアムを舞台に、が開催されるのは非常に意義深いこと。昨年のこの大会の東京ドームでの第1戦には、3万人を超える観客が詰めかけてくれました。今年、この横浜スタジアムにどれだけの観客の皆さんが足を運んでくれるか、期待を込めて注目しています。昨年以上に盛り上がった大会とするためには、選手たちの『最高のプレー』が必要になりますし、日本・アメリカという常に世界のソフトボールをリードしてきた両雄の対決は、皆さんの期待を裏切ることのないハイレベルな戦いとなり、観る者を魅了する熱戦を展開してくれるものと確信しています」と、大会開催の意義・大会成功へ向けた決意・意欲を語った。
続いて、宇津木麗華ヘッドコーチが、「約2年の間、代表チームのヘッドコーチという立場から離れ、外からチームを見てきました。今はまだ2020年東京オリンピックへ向け、チームの強化に着手したばかりですが、常に『世界の頂点』を争ってきた『最大にして最強のライバル』であるアメリカとの対戦を通し、特に投手力の強化につなげていければ……と考えています」と、現時点での強化の進捗状況、チーム作りについての手応えを語った。
その上で、「アメリカが今回『ベストメンバー』を組んで大会に臨んできるかどうかわかりませんが……。2008年の北京オリンピックで金メダルを獲得し、私がヘッドコーチを務めた2012年、2014年の世界選手権ではアメリカを破って優勝することができました。ただ、そのときとはまた状況が変わってきていると思いますし、注意深く『アメリカ』というチームを観察・研究すると同時に、仮に『ベストメンバー』でなかった場合でも、それを想定した備え、対策を考えながら、対戦したいと思いますし、3年後につながる、2020年東京オリンピックへとつながる大会にしたい」と、「最大にして最強のライバル」アメリカへの警戒心を口にした。
チームのキャプテンを務める山田恵里選手は、「私の地元・神奈川で、所属チーム(日立 サンディーバ)の本拠地でもある横浜を舞台に、この『日米対抗ソフトボール 2017』が開催されることを嬉しく思いますし、2020年東京オリンピックと同じ横浜スタジアムで試合を行うことで、オリンピックがより身近に、現実的に感じられます。昨年のこの大会の第1戦、東京ドームのセンターのポジションから3万人を超える観客の皆さんの姿を見たとき、鳥肌が立ったことが思い出されます。チームとしてはスタートしたばかりであり、『まだまだ……』といった状況ですが、まずはキャプテンとして、自分自身のプレーをしっかりやりたいと思いますし、ゲームの流れを作る、試合を決定づける役割を果たし、オリンピックへつながる戦いをしたいと思います」と、力強く語った。
チームの「エース」であり、投手陣の「リーダー」でもある上野由岐子投手は、「アメリカという相手と対戦することで、『世界のレベル』を肌で感じてもらいたいと思いますし、その強い相手に何が必要か、何が通用し、何が不足しているかをつかんでほしいと思います」と、「経験」の重要性を説き、唯一高校生で代表に選出された勝股美咲投手(多治見西高/岐阜)に質問が及ぶと、「あんまり年齢のことは言いたくないんですが……。勝股投手は17歳も年下なんです(笑)。とにかく今は『世界のレベルはこんなに高いんだ』『自分なんてまだまだだ……』ということを感じてもらえればいいと思います。とにかく『可愛い』『純粋』な高校生なので(笑)、ノビノビと思い切り投げてほしいですね。そのすべてが『経験』になりますし、『次』へとつながっていきますので」と、「可愛い後輩」への期待を口にした。
この「投打のスーパースター」を中心としたチーム作りを公言している宇津木麗華ヘッドコーチは、「2020年までの3年は長いような短いような……。二人には、事あるごとにその経験をチームに伝えてもらうよう、他の選手たちに話してもらう機会を作っています」と、伝統と経験の継承に力を注いでいることを明かし、その上で、「日本のピッチャーは、上野投手のような剛速球を投げる投手もいますが、スピードはなくても精密なコントロールと変化球、緩急をつけた投球術は『世界一』です。投手陣が2点以下に抑え、打線が3点を奪って勝つ試合をしたいと思います。とにかく3年後を見据えた戦い、そこにつながる戦いをしなければならないと思います」と会見を締めくくった。
大会は、6月23日(金)、宮城県仙台市・シェルコムせんだいで熱戦の火蓋が切られ、第1戦・第2戦は「杜の都」仙台を舞台に「世界最高レベル」の激闘を展開。6月25日(日)の最終戦(第3戦)は横浜スタジアムに舞台を移し、大会はクライマックスを迎えることになる。