ニュージーランドが試合前に「戦闘開始!」を告げる「HAKA」を披露。
3日間で計6試合と、猛暑の中、白熱した戦いが繰り広げられた。
合宿3日目には、ニュージーランド代表チームの選手と記念撮影も。
ソフトボールクリニックも開催!
憧れの「日本代表選手」の指導を真剣な眼差しで聞く子どもたち。
ニュージーランド代表チームと子どもたちも「国際交流」。
遊び要素を取り入れたゲーム感覚の練習を行った。
3日間の強化試合で、選手間にも国境を超えた「友情」が芽生えた。
1日の終了後は一本締めで1日を締めくくる選手たち。
今後の飛躍に大いに期待したい!
去る7月14日(金)~7月17日(月・祝)の4日間、千葉県君津市・小糸スポーツ広場(7月14日・17日)、市原市・ゼットエーボールパーク(7月15日・16日)で「女子GEM4(U23)日本代表」が第2次国内強化合宿を行った。
この合宿には、6月18日(日)~6月21日(水)、青森県弘前市・はるか夢球場を会場に開催された「第6回東アジアカップ」に出場した女子GEM4(U23)日本代表選手から、女子TOP日本代表より同大会のみ「女子GEM4(U23)日本代表選手」に加わった奥田茉優希(日立)と、内藤実穂(ビックカメラ高崎)を除く15名と、この合宿で新たに招集された榎本千波(デンソー)と椛山奈々(園田学園女子大)の2名を加えた計17名が参加(女子GEM4(U23)日本代表選手・スタッフはこちら)。また、この合宿に合わせ、ニュージーランド代表チームが来日。千葉県市原市・君津市の市を挙げての歓迎ムードの中、女子GEM4(U23)日本代表とニュージーランド代表チームが3日間にわたり計6試合の「強化試合」を行った。
合宿初日(7月14日/金)は、全国各地からの集合とあって、千葉県君津市内のホテルに午後から集合。その後、選手団全員で千葉県君津市・小糸スポーツ広場へ移動し、千葉県君津市主催の歓迎セレモニーに出席。盛大な歓迎を受けた後、約2時間にわたって酷暑の中、汗を流した。この日は「第6回東アジアカップ」以来となる、約1か月ぶりの招集。また、「2人の新鋭」を加えた「新メンバー」となった合宿ということもあり、清水チームリーダーより「今回の合宿の意味」が選手に伝えられ、気分も新たに合宿に臨んだ。
合宿2日目(7月15日/土)は、千葉県市原市・ゼットエーボールパークを会場に、ニュージーランド代表チームと2試合の強化試合を実施。強化試合第1戦は、2回裏、女子GEM4(U23)日本代表が、5番・倉本美穂の死球、6番・椛山奈々の送りバント、7番・榎本千波の安打等で二死二・三塁のチャンスをつかみ、9番・音地萌、1番・數原顕子の連続タイムリーツーベースで3点を先制。その直後、ニュージーランド代表チームも女子GEM4(U23)日本代表の守備の乱れと犠牲フライで2点を返したが、その後は両チームともに無得点。女子GEM4(U23)日本代表が1点差で逃げ切り、3-2で第1戦を勝利で飾った。
続く第2戦は、昼食を挟み、13時よりプレイボール。女子GEM4(U23)日本代表が2回と4回を除く毎回得点で10安打10得点と打線が爆発すれば、先発・原奈々、山口清楓とつなぐ投手リレーでニュージーランド打線をわずか2安打に抑え、完封勝利。第1戦に続き、2勝目を挙げた。
翌日の合宿3日目(7月16日/日)は35度を超える炎天下の中、この日も前日と同じく千葉県市原市・ゼットエーボールパークを会場に2試合を実施。第3戦は、初回にニュージーランド代表チームがいきなり一死三塁のチャンスを作ったが、3番打者のヒットエンドランがピッチャー正面のゴロとなり、本塁タッチアウト。先制のチャンスを逃してしまった。しかし、3回表、二死からエラーで走者を出し、次打者のライト前ヒットの処理を誤り、後逸する間に一塁走者が一気に生還。ニュージ―ランド代表チームが、3試合目にして初めて先制点を挙げた。
この1点で目が覚めたか、女子GEM4(U23)日本代表がすぐに反撃を開始。4回裏に4本の長短打で4点を挙げ、逆転に成功すると、5回裏にも4連続長短打を含む7安打を集中する猛攻で6点を追加。6回裏にもダメ押しの2点を加え、結局、12-1で大勝。
第4戦は、初回に2点、2回に5点と女子GEM4(U23)日本代表が早々と試合を決めてしまい、5回得点差コールド(試合終了後、ソフトボールクリニックを予定していたこともあり、この試合は得点差コールドゲームを採用)。女子GEM4(U23)日本代表が4連勝を飾った。
この日の試合終了後には小出譲治市原市長から、この試合の勝利チームに「ICHIHARAカップ」が贈呈され、最後は女子GEM4(U23)日本代表とニュージーランド代表チームが一緒に記念撮影。互いの健闘を称え合った。
強化試合最終日となった合宿4日目(7月17日/月・祝)は、会場を千葉県君津市・小糸スポーツ広場に移し、この日も2試合を実施。第5戦は1回裏、女子GEM4(U23)日本代表が二死から3番・數原顕子の四球を契機に4連続長短打で4点を先制。5回裏には、4番・青木千春の四球、ワイルドピッチ、6番・倉本美穂のタイムリー等で2点を加え、そして最後は代打・吉田彩夏がライトスタンドへスリーランホームラン。9-0の5回得点差コールドゲームで試合終了(当初は得点差コールドゲームは採用しない取り決めで進めていたが、大差の試合が続いてしまったこともあり、この日は得点差コールドゲームを採用)。
最終の第6戦は、両チーム無得点で迎えた3回表、女子GEM4(U23)日本代表が4本の長短打に四球、敵失等を絡め3点を先制すると、5回表にも四球、連打、敵失等で3点を追加。続く6回表には、二死一・二塁から3番・榎本千波にスリーランホームランが飛び出し、ダメ押しの3点を加え、9-0と大きくリード。その裏、先発・小薗美希から途中から代わった藤嶋涼菜が三者凡退に抑え、6回得点差コールドゲームで試合終了。女子GEM4(U23)日本代表が「6戦全勝」でニュージーランド代表チームを圧倒し、強化合宿を打ち上げた。
合宿3日目(7月16日/日)と4日目(7月17日/月・祝)の試合終了後には、地元の小中高生を対象に、ニュージーランド代表チームと女子GEM4(U23)日本代表による、「ソフトボールクリニック」を実施。海外の選手や日本代表選手との交流とあって、最初は子どもたちも緊張気味であったが、言葉は通じなくても、「ソフトボール」というスポーツを架け橋として互いに心を通わせ合い、グラウンド全体に「笑顔」が溢れた。
この4日間の強化合宿では、選手は試合終了後や試合と試合のわずかな時間を、各々が試合で出た課題を見直し、懸命に自主練習に取り組む姿が見られた。その姿からは、女子TOP日本代表に次ぐカテゴリーである「自覚」と「プライド」が感じられ、自分に何が足りないのか、どうすれば良いのかを自らの力で探し求めながら、オリンピックや世界選手権という「世界の舞台」を経験してきたコーチングスタッフに積極的にアドバイスを求め、さらなるレベルアップを図ろうと、必死にもがいていた。TOPチームに比べれば強化事業の回数も少なく、選手全員が顔を揃える機会も限られる中で、選手一人ひとりが1日1日を大切にし、「確かな成長」を感じさせてくれる合宿となった。この選手たちの日々の「努力」が自らの「成長」へとつながり、今後、TOPチームを脅かす選手が一人でも多く出てきてくれることを大いに期待したい。