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オリンピック直前企画 「メダルの行方を占う」後編:ゴールドメダルマッチ」(決勝)展望

「ブロンズメダルマッチ」(3位決定戦)はメキシコ、カナダの争いか???

世界選手権2大会連続3位のカナダ。オリンピック「初」のメダル獲得なるか!?

メキシコ、カナダが潰し合う間に……オーストラリアが「漁夫の利」を得るなんてことも

「ゴールドメダルマッチ」(決勝)、アメリカはの先発はキャット・オスターマンが有力!?

「Wエース」のモニカ・アボットは満を持して「代表復帰」した2018年の世界選手権では思うような結果を残せず……

2018年の世界選手権では日本打線がモニカ・アボットを攻略! 勝利は目前だったのだが……

「エース」上野由岐子のこんな姿は二度と見たくない

日本の「右打者」がアメリカの「Wエース」攻略のカギを握る

あの「感動」「歓喜」をもう一度!!!

 7月27日(火)、「第32回オリンピック競技大会(2020/東京)ソフトボール競技」は最終順位を決定する「ブロンズメダルマッチ」(3位決定戦)と「ゴールドメダルマッチ」(決勝)を行い、「13年ぶり」に開催されるオリンピックのソフトボール競技の全日程を終了する。ここでは日本、アメリカの「2強」が順当に予選リーグを勝ち上がったと想定し、「ゴールドメダルマッチ」(決勝)の結果、「金メダルの行方」を占ってみたい。

・大会第7日(7月27日/火) 神奈川県横浜市・横浜スタジアム

第1試合 13:00 予選リーグ3位 vs 予選リーグ4位
第2試合 20:00 予選リーグ1位 vs 予選リーグ2位

 第1試合では予選リーグ3位と4位が「銅メダル」をかけ、対戦。メキシコとカナダの争いになるのではないだろうか。もちろんここにオリンピック過去4大会「すべて」でメダルを手にしているオーストラリアが絡んでくる可能性もあるが、2018年の世界選手権、翌年の各大陸予選、現時点でのチーム力を勘案して考えると、「投手力」に安定感のあるメキシコに分があり、それにカナダ、オーストラリアと続く序列となるのではないだろうか。メキシコに不安があるとすれば、オリンピック「初出場」ということであり、「開幕」の福島ラウンドで、いきなりカナダ、日本とぶつかる組み合わせも厳しいものがある。もちろん「連勝」すれば一気に「メダル」が現実味を帯びてくるが、「連敗」という結果になることをあり得る。カナダも初戦がメキシコで、続く第2戦で「世界ランキング1位」のアメリカとの対戦が組まれており、こちらも「福島ラウンド」の2試合をどう乗り切るかが「カギ」となりそうだ。
 そうなるとオリンピック過去4大会「すべて」でメダルを手にしているオーストラリアが、メキシコ、カナダ両チームの星の潰し合いを尻目に「漁夫の利」を得て、スルスルと「メダル圏内」に浮上してくる可能性もある。
 どちらにしても、日本としては、この3チームに星を落とすことなく勝ち上がり、予選リーグ最終戦のアメリカ戦まで「全勝」をキープしていく必要がある。
 日本、アメリカの「2強」の図式が崩れることは考えにくいが……「コロナ禍」での大会であり、過去4大会のオリンピックとはまったく異なる「特殊な事情」、誰も経験したことのない方法論や雰囲気の中での大会となることはもちろん、大会へ向けた諸準備も様々な制約・規制を受けて進めなければならなかった状況を考えると、どのチームも「万全」とは言い難く、それが試合結果にどんな影響を及ぼすか……現時点ではまったく見えない。予選リーグ展望も本稿も「過去の対戦成績」を基にしているが、もしかするとそういった「過去のデータ」がまったく役に立たない大会となる可能性もある。コロナ禍の間に「勢力地図」が様変わりしていた……等ということもあり得ないことではない。
 それでも……過去の数字を見る限りは、日本、アメリカの優位は圧倒的で、この「2強」が「ブロンズメダルマッチ」(3位決定戦)に回ることは「ない」と考える。

 では、「ゴールドメダルマッチ」(決勝)での日米「2強」の対決をどう見るか???
 前編:予選リーグ展望でも述べてきた通り、日本はアメリカ以外の国との対戦は、他を圧倒しており、これはアメリカにも同じことが言える。日本を破るとしたらアメリカ以外にはなく、アメリカを破るとしたら日本以外にはない、ということになる。
 アメリカは世界選手権優勝11回(1986年~2010年までの7連覇を含む)、オリンピックも1996年のアトランタ、2000年のシドニー、2004年のアテネと3大会連続の金メダル。まさに「無敵」「常勝」のチームとして「世界の王座」に君臨し続けてきた。
 「潮目」が変わったのは、2008年の北京オリンピック。「史上最高にして最強」の名をほしいままにしていたチームが「決勝」で日本に敗れ、金メダルを逃してしまったのだ。
 一方、日本はその北京オリンピックで「悲願」の金メダルを手にした後、2010年の世界選手権ではエース・上野由岐子の大会不参加もあり、「決勝」でアメリカに敗れ、「7連覇」の偉業達成を許してしまったものの、2012年の世界選手権でアメリカを破り、「8連覇」をストップするとともに、42年ぶりとなる「世界選手権優勝」「王座奪還」を果たし、2014年の世界選手権でも「連覇」を達成し、しばらくは「日本の天下」が続いた。
 ただ……2016年の「世界選手権」ではアメリカが優勝。「王座返り咲き」を果たすと、2018年の「世界選手権」でも日本を破り、「連覇」を達成。WBSC(世界野球ソフトボール連盟)が定める「世界ランキング」でも「1位」の座を譲ることなく、このオリンピックを迎えている。
 この間、2010年、2016年の世界選手権に、日本は上野由岐子が出場しておらず、2012年以降、アメリカはキャット・オスターマン、モニカ・アボットが代表を辞退。キャット・オスターマンに至っては2015年に一度「現役引退」しており、2008年の北京オリンピックを最後に、日米の「ベストチーム」が顔を合わせることはなく、真の意味での「世界一」といえるのか……といった「論争」が常につきまとうような状態だった。
 2018年の世界選手権がオリンピック予選を兼ねる……ということになり、アメリカはモニカ・アボットが代表に復帰。その後、キャット・オスターマンも「現役復帰」を果たし、今回の「東京2020オリンピック」は久々に日米両国の「ベストチーム」がぶつかり合い、雌雄を決することになる。

 現在、「世界ランキング1位」のアメリカは、キャット・オスターマンが「現役復帰」。2018年の「世界選手権」から「代表復帰」を果たしたモニカ・アボットとの「Wエース」で勝負をかける。
 他にも、「リサ・フェルナンデス二世」の呼び声高いレイチェル・ガルシア、現在、日本リーグ1部の「Honda Reverta」で活躍中のアリー・カーダと他チームから見れば「エース級」のピッチャーがいるが、この二人は「打撃」や「他のポジションもこなせる」というユーティリティー性を評価されている部分もあり、「金メダル」のかかる「ゴールドメダルマッチ」(決勝)にわざわざ「現役復帰」「代表復帰」させたキャット・オスターマン、モニカ・アボットの「Wエース」以外を起用することは考えにくい(2018年の世界選手権での対戦のように二転三転する点の取り合いになれば、アリー・カーダやレイチェル・ガルシアを「ワンポイント」や「ショートリリーフ」で起用するようなケースはあるかもしれないが)。
 2018年の「世界選手権」が「オリンピック予選」を兼ねて実施されることになり、それこそ「三顧の礼」で迎えられ、「満を持して」代表復帰したモニカ・アボットは、その世界選手権での「日本戦」に限って言えば、予想していたような「成果」は得られなかった。世界選手権全体を通じての成績は、5勝0敗・防御率1.62・奪三振58(投球回数26)と一見「エース」の名にふさわしい成績を残しているように見えるが、「日本戦だけ」にその対象を絞ると、2試合に登板し、投球回数4、2本塁打を浴び、5失点と打ち込まれ、とても「エース」とは呼べない投球内容に終始している。結局、「決勝」では先発を「回避」、リリーフに回り、延長10回表、藤田倭に勝ち越しのツーランホームランを浴びている。
 一方、キャット・オスターマンは「現役復帰後」に限れば2019年、「日米対抗」「USAインターナショナルカップ」「JAPAN CUP」で対戦があり、「日米対抗」では第2戦で4回を投げ、被安打2・失点1・奪三振4.東京ドームでの第3戦では2回2/3を投げ、被安打1・奪三振4ながら延長タイブレークで森さやかにヒットエンドランを決められ、サヨナラ負け。「敗戦投手」となっている。
 「USAインターナショナルカップ」では「決勝」に先発。3イニングを投げ、1安打・6三振を奪う好投を見せたものの、その「1安打」が山本優の本塁打。低めのドロップを拾われ、レフトスタンドまで運ばれるシーンも……。試合はアメリカが逆転し、2-1で勝利を収め、優勝を飾っている。
 「JAPAN CUP」では予選リーグと決勝の2試合に登板し、予選リーグでは3回1/3を投げ、被安打2で無失点、4三振を奪い、「勝利投手」となり、決勝では「先発」モニカ・アボットから「バトン」を引き継ぎ、「クローザー」として2イニングをピシャリと締め、被安打1・奪三振3・無失点で試合を締めくくっている。
 これらの数字、二度のオリンピックの経験、かつての日本戦での「実績」を勘案すると、アメリカがこのキャット・オスターマンを「切り札」として、「ゴールドメダルマッチ」(決勝)の「先発」に起用してくる可能性が濃厚だ。

 日本の先発はもちろん「エース」上野由岐子。13年越しとなる2大会連続の金メダルを託すのは、この人をおいて他にない。
 2008年の北京オリンピックで「悲願」の金メダルを獲得し、2012年・2014年の世界選手権を「連覇」したときには、「上野由岐子のいる日本には勝てない……」といった「上野由岐子アレルギー」がアメリカチーム全体に蔓延していた時期もあったのだが、このところの対戦では、アメリカが盛り返してきている。2016年に「エース」上野由岐子をケガで欠き、世界選手権「3連覇」を逃し、奪われたその「王座」を取り戻すべく、「万全」の体制で臨んだ2018年の世界選手権「決勝」では、2回表に我妻悠香の先制タイムリー、3回表に山本優のライト線へのタイムリースリーベースでさらに1点を追加しながら、その裏、ディレイニー・スポールディングにライトスタンドへ弾丸ライナーで突き刺すスリーランを浴び、2点差をひっくり返されてしまう……。終盤6回表、藤田倭のソロホームランで3-3の同点に追いつき、試合はそのまま延長タイブレークに突入。8回表、内藤実穂のヒットエンドランで勝ち越したのも束の間、その裏、ミシェル・モールトリーにタイムリーを浴び、再び4-4の同点に。9回は両チーム得点なく、迎えた10回表、藤田倭がモニカ・アボットからツーランホームランを放ち、2点を勝ち越し。今度こそ「勝負あった!」と誰もが「日本の王座奪還」を確信した。
 しかし……その裏、一死から連打を浴び、1点を返され、なお一・三塁のピンチが続き、二死後、オーブリー・ムンロのエンタイトルツーベースで6-6の同点。最後はケルシー・スチュワートに三塁線を破られ(どう見ても「ファウル」に見えたが……)、6-7でサヨナラ負け。1試合に三度、リードを奪いながら同点・逆転を許し、7失点の逆転サヨナラ負け。試合後のインタビューで上野由岐子は「みんなが6点も取ってくれたのに守り切れなかったのが悔しい」と語ったが、どんなピンチも「平然」と切り抜け、日本に「金メダル」や「世界一」等、数々の「栄光」をもたらしてきた「エース」が、初めて見せた「敗戦に打ちひしがれる姿」だった。
 ただ……その「兆候」はそれ以前から見え始めていた。2017年の「日米対抗」、今回の「東京2020オリンピック」で「ゴールドメダルマッチ」(決勝)の舞台となる横浜スタジアムでの第3戦、先発した藤田倭が自らのタイムリーで先取点を挙げながら、4回表、バレリア・アリオトに同点ホームランを浴び、1-1の同点。さらにリリーフした濱村ゆかりが一死三塁のピンチを招いたところで「エース」上野由岐子がバトンを受け継いだものの、アリー・カーダにあっさり勝ち越しのタイムリーを許してしまう。6回表にはアリー・アギュラーにソロホームランを浴び、2点差に……。試合は最終回、山本優の劇的な逆転サヨナラ満塁ホームランで大逆転勝ちを収め、その「ド派手な一発」でかき消されてしまった感はあるのだが、「エース」上野由岐子に「不安の影」が忍び寄った「最初の瞬間」でもあった。
 同年の「JAPAN CUP」の「決勝」でも、1-1の同点の状態でリリーフに立ち、5回表にヘイリー・マクレニーのタイムリーで勝ち越しを許し、6回表にはオーブリー・ムンロのタイムリーと押し出しの四球で2点を失うという、およそ上野由岐子らしからぬ投球内容。結局、この試合も最終回、日本が怒涛の反撃を見せ、3点差をひっくり返す大逆転。最後は藤田倭のあわや「サヨナラ満塁ホームラン」というセンターへの大飛球がサヨナラ犠飛となり、劇的な勝利と「優勝」「連覇」の歓喜が、そんなことは「なかったこと」にしてくれたようにも見えたが……そういった試合の積み重ねが、アメリカの「上野由岐子アレルギー」「苦手意識」を徐々に薄れさせ、翌年の世界選手権での「驚異的な粘り」の末の「大逆転劇」につながっていったのかもしれない。
 7月15日(木)、オリンピック選手村への入村会見で上野由岐子はこう語った。「不安はあるが期待感も大きく、いよいよ始まるんだなという気持ちでいっぱい。競技に対する向き合い方が、13年前と今では180度変わっている。あのときと同じようなパフォーマンスはできないかもしれないが、違った自分を表現していきたい」と。
 13年前と「同じこと」はできないのかもしれない。だが……「同じ」ことをする必要もなければ、「同じ」である必要もない。「不安要素」があったとしても、それを補うだけの知識も経験も技術もあり、13年前には持ち得なかったたくさんの「引き出し」が増えている。13年前と同じことをするのではなく、まったく違ったスタンスでオリンピックと向き合い、まったく違ったアプローチで金メダルを手にしてくれることを期待したい。
 北京オリンピックでの「金メダル獲得」にすべてをかけ、「燃え尽きた」と感じたこともあった。「もうこれ以上のことはできない」とやり切って手にした「金メダル」の先に、「次なる目標」を見出すことができず、「もういつソフトボールやめてもいい」と思っていた。そんなとき、打席に入ることを進め、「投打二刀流」に挑戦させたり、「トレーニングコーチ」の肩書を与え、自らの肉体と向き合うように仕向けると等、手を変え品を変え、上野由岐子を何とか「ソフトボールの世界」につなぎとめようと心を砕いたのが、今、「日本代表」を率いている宇津木麗華ヘッドコーチだった。2012年、2014年の世界選手権「連覇」は、「日本代表」のヘッドコーチに就任した宇津木麗華ヘッドコーチへの「恩返し」、ソフトボールへの「恩返し」に他ならなかった。
 それでも……ソフトボールが東京オリンピックの追加競技として認められ、オリンピックの舞台に「復帰」できることが決まっても、「もう一度あれだけのことができるか腹を括ることができない」「どうしてもオリンピックに出たい……という気持ちはない」と語るなど、周囲の盛り上がりとは対照的な言動に終始していた。「金メダリスト」として「トップランナー」であることを義務づけられ、常に「第一人者」と見られることに嫌気がさしたこともある。「エース」であることにこだわるのではなく、早く「エースでなくなる日」が来ないかと待ち望んでいた。自分を追い越していく選手が現れてくれることを心待ちにしていた。自分が「エース」としてフル回転するのではなく、若い選手たちを後ろから支えたい。自分より若い選手に活躍してほしい。建前や綺麗ごとではなく、そんな一歩引いた発言が目立った。
 「転機」ととなったのは、2019年4月の試合中のアクシデント。ピッチャーライナーが顔面を直撃し、下顎を骨折。長期戦線離脱を余儀なくされた。上野由岐子は言う。「惰性でソフトボールをやっていた自分の目を覚ますために、神様がこんな機会を与えてくれた。こんなんじゃ金メダルなんてとれないぞ!と」。同年9月の日本リーグ復帰初戦で「ノーヒット・ノーラン」を達成し、日本リーグ優勝。昨シーズンもコロナ禍を乗り越え、「連覇」を飾っている。
 「不死鳥」のエースは今なお「進化」しようとしている。「今は『やってやるぞ!』という気持ちではなく、自分にどんなパフォーマンスができるのかワクワクしている。自分で自分に期待している」の日本の「エース」の言葉に、こちらも期待したいと思う。

 2008年の北京オリンピックから「13年」の時が過ぎ、その「ゴールドメダルマッチ」(決勝)の顔合わせが同じなら、先発投手までまったく同じという、信じられないような「対決」が実現するのか!?
 自らのキャリアの最後は「オリンピックの金メダルで終わりたい」と現役復帰を決したキャット・オスターマンか、それとも「自分自身」のためでなく、宇津木麗華ヘッドコーチに金メダルをかけてあげたい」と心から願う上野由岐子か。人は自分のためでなく、誰かのために戦うことを決意したとき、強くなれるという。だとすれば……「勝利の女神」はアメリカ的個人主義ではなく、日本的な美徳と犠牲的精神の方に微笑んでくれると信じたい。

 アメリカの「Wエース」攻略のカギは、日本の「右打者」。2018年の「世界選手権」でモニカ・アボットを「攻略」してみせた「主砲」山本優、「驚異の二刀流」藤田倭、「左キラー」山崎早紀のバットに期待がかかる。昨シーズン、日本リーグで「本塁打王」のタイトルを獲得した原田のどか、「バッティングだけなら日本の4番」と宇津木麗華ヘッドコーチから「太鼓判」を押され、モニカ・アボットをして「日本で一番恐い打者」と日本代表に選出される以前から名前を挙げられていた「打撃の職人」森さやか、泥臭くも勝負強い「ど根性」内藤実穂、過去4大会ではなかったオリンピック「初」の「キャッチャー三人体制」で選出された我妻悠香、清原奈侑、峰幸代と多士済々のメンバーを揃えていている。どちらかといえば、山田恵里を筆頭に「左打者」に好打者が多かった日本にあって、今回のメンバーはやや「異質」な感がある。それだけアメリカのキャット・オスターマン、モニカ・アボットの両左腕、「Wエース」を意識していることの表れであり、宇津木麗華ヘッドコーチの「期待」が込められたメンバーでもある。
 もちろん、アメリカの「Wエース対策」は「万全」であり、これまでの情報収集・分析結果に基づく、日本が積み重ねてきた「準備」「練習」が必ずや「ゴールドメダルマッチ」(決勝)で花開くはずである。

 「決戦」は7月27日(火)、日本の13年越し2大会連続金メダルか、それともアメリカが「北京の忘れ物」を13年ぶりに手にするのか……「決戦の刻」がまさに刻一刻と近づいている(オリンピック直前企画「完」)。

(公財)日本ソフトボール協会 広報
株式会社 日本体育社「JSAソフトボール」編集部 吉田 徹

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