セレモニー冒頭、挨拶に立つ(公財)日本ソフトボール協会・三宅豊会長。福島へ心からの感謝を述べた
木幡 浩(こばた・ひろし)福島市長からチームに名産のりんごと花束が贈呈され、チームからはサイン入りのユニフォームとボールが贈呈された
トークショーではオリンピックの「裏話」の披露や選手の「素顔」が垣間見れる場面も……
抽選会ではグラウンドもスタンドも「一体」となって大いに盛り上がった
福島の子どもたちと交流した「キックベース」では、子どもたちより「本気」の日本代表選手の姿も(笑)
内堀 雅雄(うちぼり・まさお)福島県知事も駆けつけ、県の名産品を贈呈。宇津木麗華ヘッドコーチは「福島はすべてが最高!」と最大級の賛辞を送った
金メダルの感動、喜びを福島の皆さんとともに分かち合うひとときとなった
11月3日(水・祝)、「東京2020オリンピック」で金メダルを獲得したソフトボール日本代表の選手たちが、その「東京2020オリンピック」ソフトボール競技の「開幕の地」となった福島県営あづま球場に「凱旋」。「SOFT JAPAN ゴールドメダリストセレモニー」と銘打ち、オリンピック「本番」では新型コロナウイルス感染症の影響で「無観客開催」となり、球場での観戦のかなわなかった福島の子どもたちと交流を行った。
セレモニーは、見事「東京2020オリンピック」ソフトボール競技で、2008年の北京オリンピックに続き、「13年越し」となる2大会連続の「金メダル獲得」を果たした代表選手15名全員とチームを率いた宇津木麗華ヘッドコーチが、グラウンド上の子どもたち、スタンドに詰めかけた観客の皆さん、約850名の大きな拍手を受けながら堂々の入場行進。「東京2020オリンピック」全競技に先駆けての「スタート」となった「思い出の地」福島県営あづま球場に「万感の思い」で再び足を踏み入れた。
セレモニーに先立ち、(公財)日本ソフトボール協会・三宅豊会長が挨拶に立ち、「東京2020オリンピックは、ここ福島でのソフトボール競技からスタートしました。その後、横浜スタジアムへと会場を移し、我々は念願の金メダルを手にすることができました。これもひとえに皆さんのご声援のおかげです。心より感謝申し上げます。新型コロナウイルスの影響で、皆さんの目の前で直接プレーをすることはできませんでしたが、福島では大会に至るまで何度も合宿等でもお世話になり、大きな力をいただきました。東北が復興に向かう中、私たちソフトボール競技も北京オリンピックを最後にオリンピック競技『除外』となり、13年ぶりのオリンピックとなる『復帰五輪』でした。東京オリンピック追加種目入りが正式決定となる前の2015年から『オリンピック競技復帰』を前提とした『強化五カ年計画』を打ち出し、従前の代表チームの枠組み、あり方とは一線を画した『ALL JAPAN体制』で強化に邁進し、真の『日本代表』、まさに『ALL JAPAN』のチームとして、協会はもとより、ソフトボールを愛するすべての皆さまの力を結集して勝ち得た『金メダル』であったと受け止めています。本当にありがとうございました。ソフトボール競技はこの後、また残念ながらオリンピック競技から除外されてしまいますが、我々の『ソフトボールが好きだ』という気持ちに変わりはありません。その気持ちを持ち続け、これからも進んでいきます。そして、ソフトボールの普及、スポーツの発展に向けて歩んでまいります。今日は、このような機会、場を設けていただきました福島県、福島市、そして読売新聞社様に感謝申し上げますとともに、今週末、この福島県営あづま球場で開催される『第54回日本女子ソフトボールリーグ1部決勝トーナメント』で。再び皆さまとお会いしましょう!」と、心からの感謝を述べた。
この後、木幡 浩(こばた・ひろし)福島市長および地元小学生から、宇津木麗華ヘッドコーチ、日本代表選手15名に花束と記念品が贈呈された。
続いて行われた「トークイベント・抽選会」では、トークショーで東京オリンピックの試合を振り返り、子どもたちの質問に答える中で、選手たちの「素顔」が垣間見られる「瞬間」もあった。また、選手間の何気ないやりとりの中に、金メダルを獲得したチームの「チームワークの良さ」「雰囲気の良さ」を感じさせてくれる一幕もあった。
サインボールをプレゼントする抽選会では、選手一人ひとりが抽選を行い、一喜一憂。グラウンド、スタンドが「一体」となって大いに盛り上がった。
日本代表と子どもたちの交流、「キックベースボール」では、予定された時間を大幅に延長し、交流を深めた。参加した子どもたち以上に、選手たちが「本気」になり、童心に返って楽しんでいる場面も見られた。
この後、内堀 雅雄(うちぼり・まさお)福島県知事も多忙な公務の合間を縫って駆けつけ、宇津木麗華ヘッドコーチと日本代表選手へ県産品を贈呈。これを受け、宇津木麗華ヘッドコーチは、「福島で勇気づけられて金メダルを取れた。福島はすべてが最高!」と最大級の賛辞を贈った。
最後に、グラウンド上の子どもたちはもちろん、スタンドの観客の皆さんも含め、日本代表選手たちと一緒に「記念撮影」。バックネットのメッセージ入り横断幕、「応援ありがとう。ありがとう福島」の前で記念撮影を行い、この日のイベントのスケジュールのすべてを終了した。
「「東京2020オリンピック」では、ここ福島県営あづま球場で行われた初戦のオーストラリア戦の逆転勝ち、2戦目のメキシコ戦のサヨナラ勝ちで波に乗り、金メダルまで突っ走った。しかし……新型コロナウイルス感染症の影響で、「異例」の「無観客開催」となってしまったため、福島のソフトボールファンにその「勇姿」を見せることができなかったことだけが「心残り」でもあった。
宇津木麗華ヘッドコーチは、「金メダルを獲得した後、すぐにでも福島に来てお礼を言いたかった。こういう機会をいただけて本当に嬉しかった」と語り、上野由岐子選手は「同じ目線でグラウンドに立てた。いい時間を過ごせて良かった」と笑顔を見せた。
この福島県営あづま球場では、11月6日(土)・7日(日)、「第54回日本女子ソフトボールリーグ」1部決勝トーナメントも行われ、オリンピック「金メダリスト」たちが、今度はそれぞれの所属チームに分かれ、「日本一」の座を争うことになる。
決勝トーナメントの対戦カードは下記の通り。
■決勝トーナメント(福島県福島市/福島県営あづま球場)
・11月6日(土)
【第1試合】10:00 豊田自動織機 シャイニングベガ(リーグ戦4位:東京2020オリンピック「メキシコ代表」ダラス・エスコベド選手が所属) vs Honda Reverta(リーグ戦5位:東京2020オリンピック「アメリカ代表」アリー・カーダ選手が所属)……①
【第2試合】12:30 ビックカメラ高崎 BEE QUEEN(リーグ戦1位:東京2020オリンピック「日本代表」上野由岐子、藤田倭、我妻悠香、内藤実穂、市口侑果、山本優、森さやかの7選手が所属) vs トヨタ自動車 レッドテリアーズ(リーグ戦2位:後藤希友、峰幸代、渥美万奈、山崎早紀選手の4選手が所属)……②
【第3試合】15:00 日立 サンディーバ(リーグ戦3位:東京2020オリンピック「日本代表」清原奈侑選手が所属) vs ①の勝者……③
・11月7日(日)
【3位決定戦】10:00 ②の敗者 vs ③の勝者……④
【決 勝 戦】13:00 ②の勝者 vs ④の勝者
※決勝トーナメントはリーグ戦上位5チームによる最終順位決定戦です。
試合方式はページシステム(敗者復活戦を含むトーナメント方式)で行われ、決勝トーナメントの勝者がリーグ優勝チームとなります。