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ニュース 女子TOP日本代表

◆WBSC第17回女子ワールドカップ ファイナルステージ 【現地レポート①】

女子TOPカテゴリー ″世界一を決める舞台″ が「開幕」!
日本、初戦(オーストラリア戦)に3-0で快勝し、好発進 !!

女子ワールドカップ ファイナルステージ、「開幕」!

女子TOP日本代表は初戦でオーストラリアと対戦

先発投手に起用されたのは、「エース」としての
働き・活躍が期待される「サウスポー」後藤希友

4回裏、「4番」下山絵理のタイムリーツーベースで先制!

打撃期待の坂本結愛も躍動! 右へ左へ快打を連発 !!

戦いははじまったばかり。一戦一戦「勝利」を重ねて!

オープニングラウンド第1戦・オーストラリア戦ハイライト

 女子TOPカテゴリーにおける「世界一の座」を競う「WBSC第17回女子ソフトボールワールドカップ ファイナルステージ」が、7月15日(月)、イタリア・カスティオンス ディ ストラーダで開幕。

 前年のグループステージを突破した6チーム(グループA突破2チーム:アメリカ①、オーストラリア② グループB突破2チーム:プエルトリコ②、オランダ⑧ グループC突破2チーム:日本③、カナダ⑤)にワイルドカード獲得2チーム(イタリア⑥、中国⑰)を加えた合計8チームが出場。 ″最終決戦(最終ステージ)″ の幕が上がった。 ※○数字は世界ランキング

 大会は出場8チームを4チームずつ2つのグループに振り分け、各グループでシングルラウンドロビン(1回総当たり)のリーグ戦を実施。そのリーグ戦の順位に基づき、グループA・グループBの「上位2チーム」が「スーパーラウンド」に進出。再びシングルラウンドロビン(1回総当たり)のリーグ戦を行うが、すでに同グループで対戦したチームとは対戦せず、各グループ内での試合結果を持ち越し、「スーパーラウンド上位2チーム」が「ワールドチャンピオンシップファイナル」(優勝決定戦)に進出。3位・4位のチームが「ブロンズメダルゲーム」(3位決定戦)を行い、最終順位が決定することとなる。

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 7月10日(水)に日本を出発し、大会開催地(イタリア・カスティオンス ディ ストラーダ)に到着した女子TOP日本代表チームは現地で入念に調整・強化。いよいよ大会本番を迎えることになった。

大会第1日/7月15日(月)
オープニングラウンド第1戦

1 2 3 4 5 6 7 R
オーストラリア 0 0 0 0 0 0 0 0
日  本 0 0 0 2 0 1 x 3

日本:○後藤希友(6回)、三輪さくら(1回)-切石結女
〔二塁打〕下山絵理、坂本結愛

 大会初日、開幕ゲーム(第1試合:11時からの試合)に登場した日本はオーストラリアと対戦。今大会「女子TOP日本代表のエース」として活躍が期待される後藤希友(東京2020オリンピック金メダリスト)を満を持して先発投手に起用し、必勝を期した。
 試合はその後藤希友とオーストラリアの先発投手:kandra LAMBが初回、2回、3回を無得点に抑え(日本は2回表に2本のヒットを許す等二死二・三塁の得点機を作られたが、8番打者のセカンド前に転がる難しい当たりを二塁手・川畑瞳がダッシュよくさばき、ランニングスロー! 「東京2020オリンピック金メダリスト」の華麗な守備でピンチを脱出!! 二者残塁、無失点で切り抜けた)、序盤0-0。日本は4回表にも先頭の3番打者にヒットを許す等二死二塁とされたが、6番打者の二遊間を抜けようかという当たりをセカンド・川畑瞳が二塁ベースの向こう側まで追いかけ、処理し、一塁アウト! 「超ファインプレー」でまたしてもピンチを切り抜けた。
 試合が動いたのはその裏(4回裏)、日本はこの回先頭の2番・石川恭子がキャッチャー前にセーフティーバント。これを処理したキャッチャーの一塁悪送球が絡み、二塁まで進むと、3番・工藤環奈が送りバントで確実に走者を進め、一死三塁。ここで4番・下山絵理がレフトへ先制のタイムリーツーベースを放ち、待望の先取点! さらに二死後、オーストラリアの2番手:カーヤ・パーナビー(※日本のJD.LEAGUE:SGホールディングス ギャラクシースターズでプレー)から6番・坂本結愛がレフト線にタイムリーツーベース!! 二塁走者が還り、この回2点目を奪った。
 2点をリードし、初戦の緊張・硬さがとれた日本は終盤6回裏にもオーストラリアの3番手:エレン・ロバーツ(※日本(大垣 ミナモ)でプレーした経験を持つ)を攻め、一死からヒット、送りバントで二死二塁とすると、6番・坂本結愛がライト前に2打席連続のタイムリー! 右へ左へ快打を連発し、貴重な3点目をもたらした。
 守っては、先発・後藤希友が6イニングを被安打5・奪三振7・無失点の投球内容でまとめ、7回表は三輪さくらに投手リレー。その三輪さくらが最後キッチリと相手打線を三者凡退に打ち取り、試合終了。女子TOP日本代表がオーストラリアに3-0の完封勝利を収め、「大事な初戦」をしっかり「白星」で飾った。

 女子TOP日本代表の「王座奪還」をめざす戦いがいよいよはじまった。大会初日(7月15日)は日本の他、優勝を争う「ライバル」アメリカ、オランダ、イタリアがそれぞれ「白星発進」(※アメリカがカナダに5-2、オランダがプエルトリコに3-1、イタリアが中国に6-0で勝利)。現・世界ランキング8位のオランダが世界ランキング2位のプエルトリコを撃破してみせるという「金星」「予想外の試合展開」もあり、このファイナルステージの舞台は次戦以降も「さらなる熱戦・激闘」が繰り広げられそうな気配である。

 2014年以来3大会ぶりとなる「世界一の座」奪還に向けて、まずは快調に「白星スタート」を切った女子TOP日本代表。 ″エース″ 後藤希友が相手に得点を許すことなく、試合を作り、4番・下山絵理、6番・坂本結愛ら ″打線の主軸″ がここぞ!の場面で決定打を放ち、仕事を果たす。 ″堅実かつ華麗な守備″ で何度もピンチを救った川畑瞳や日本得意の ″小技・足″ で攻撃のアクセントになった石川恭子の働きも「貴重で大きかった」ことは確かだった。

 優勝・世界一をめざすにあたり投打にスーパーな選手が存在している……に越したことはないのだが、そのようなチームの陣容もしくは状況にいつもいつも巡り合えるとは限らない。

 たとえ突出したスターがいなくても、「チーム全員の力」で、「個々の働き・役割」で、勝利をつかむことができる。そういった部分も間違いなく「ソフトボールの魅力」の一つであり、その「大切な要素」を女子TOP日本代表がワールドカップ ファイナルステージの開幕戦でまずもって示してくれた。

 ただ、ここファイナルステージの舞台には言うまでもなく「世界の強豪」が顔を揃えている。文字通り「世界No.1」を競い合う「真のトップレベル」が求められ、その領域に達していない選手・チームは決して頂点へ登り詰めることができない……という「シビアな世界」であることも忘れてはならない。

 まさに ″本物かどうか″ が測られることとなる「ワールドカップ ファイナルステージ」。女子TOP日本代表の真価を問い、現在地が示されるのは、まだまだこの後である。

●文・写真
女子TOP日本代表チーム
選手団広報/竹﨑 治(日本体育社)

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