オープニングラウンド第2戦の相手はプエルトリコ
日本得意の「足・機動力」をうまく活かし、初回に先制!
先発登板した三輪さくらも「多彩な球種」で
相手打線を翻弄! しっかりと試合を作る !!
4回表には1番・中川彩音に「豪快な一発」が
飛び出し、リードを広げ、完全に勝負あった !!
最大のライバル・アメリカと対峙する
″そのとき″ まで、「成長」を続けて…
「WBSC第17回女子ソフトボールワールドカップ ファイナルステージ」は大会2日目(7月16日(火):オープニングラウンド第2戦)を迎え、前日 ″白星スタート″ を切った女子TOP日本代表はプエルトリコ(世界ランキング2位)と対戦。
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プエルトリコは世界ランキングで日本(世界ランキング3位)より上ながら、大会初日のオランダ戦を1-3で落とし、スーパーラウンド進出のためには ″もう一つも負けられない状況″ でこの試合を迎えた。
大会第2日/7月16日(火)
オープニングラウンド第2戦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | R | |
日 本 | 2 | 0 | 0 | 4 | 2 | 8 | ||
プエルトリコ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
日本:○三輪さくら(3回)、坂本実桜(2回)ー切石結女、炭谷遥香
〔本塁打〕中川彩音
〔三塁打〕石川恭子
〔二塁打〕切石結女
先攻の日本は初回、一死から2番・石川恭子がショート深い位置に転がす内野安打で出塁。3番・塚本蛍もセンター前に運ぶヒットで続き、一死一・三塁のチャンスを作ると、4番・下山絵理の打席で一塁走者が盗塁。キャッチャーが二塁に送球し、これが悪送球となる間に三塁走者が生還(記録はダブルスチール)。1点を先取。なお一死三塁の好機が続き、下山絵理が四球を選び、再び一死一・三塁。5番・坂本結愛は死球で満塁となり、6番・須藤志歩がライトへ犠牲フライを打ち上げ、三塁走者が還り、この回2点目を挙げた。
日本は2点をリードしたまま迎えた4回表にも、一死から代打・藤本麗が三塁前にセーフティーバントを決め、出塁。9番・切石結女の一・二塁間を鋭く襲う打球にセカンドがよく追いついたが、一塁へ送球できず、グラウンドに叩きつけてしまい、オールセーフ(記録は内野安打)。一死一・二塁の得点機を作ると、1番・中川彩音がセンター頭上を越えるスリーランホームラン! 「豪快な一発」で3点を追加!! さらに続く2番・石川恭子が右中間を深々と破る三塁打を放ち、一死三塁とし、3番・塚本蛍が三遊間を鋭く破るタイムリー! 6-0と大きくリード!!
5回表には代打・炭谷遥香、2番・石川恭子のタイムリーを含む4安打を集中してさらに2点を加え、8-0と試合を一方的なモノにした。
投げては、この試合先発投手に起用された三輪さくらが持ち味の「多彩な球種」を駆使し、3イニングを「ノーヒット・4三振を奪う」好投。その後バトンを受けた坂本実桜も「緩急自在」のピッチングで4回、5回を「被安打1・無失点」にまとめ、大会規程により5回得点差コールドが成立(※3回15点、4回10点、5回以降7点以上の得点差が生じたときは得点差コールドゲームを適用)。女子TOP日本代表が ″ダークホース″ と目されていたプエルトリコに8-0(5回コールド)で圧勝! オープニングラウンド「連勝」を飾り、スーパーラウンド進出に大きく前進した!!
大会2日目(7月16日)は日本の他、カナダ、オランダ、アメリカがそれぞれ勝利(※カナダが中国に7-2、オランダがオーストラリアに6-2、アメリカがイタリアに7-0(5回コールド)で勝利)。日本と同じオープニングラウンド・グループBのオランダ vs オーストラリアの試合結果(6-2でオランダが勝利)をもって、女子TOP日本代表の「スーパーラウンド進出」が早々と「確定」することになった(※日本がいるグループBは、日本、オランダがともに2勝0敗。この日のオーストラリア戦の勝利でオランダもスーパーラウンド進出を決め、逆にオーストラリア、プエルトリコは0勝2敗と未だ勝ち星を挙げることができずにいる。一方のグループAでは、アメリカが唯一2連勝。カナダとイタリアが1勝1敗で続き、中国が連敗という状況になっている)。
まだ大会2日目(2戦)を終えたところではあるが、全体の戦況や各チームのレベル・戦力を見る限り、今回も結局のところは ″日本・アメリカ″ の ″2強体制″ に揺らぎはなく、「オリンピックチャンピオン」である日本と「ワールドカップ王者」アメリカの「一騎打ち」になる……と予想している。
もちろん、スーパーラウンドで2位以上となり、最終日のワールドチャンピオンシップファイナル(優勝決定戦)進出を果たすためには「全勝で勝ち上がる!」ことが第一に求められるのだが、女子TOP日本代表がこのまま今の調子(良いチーム状態)をしっかり持続していけさえすれば……よっぽどのことがない限り ″番狂わせ″ は起こらないだろう。
そういった現状・展望の中で、日本はオープニングラウンド最終戦(第3戦・オランダ戦)をどう戦うか。現在のコンディションのままいけば……と上に記しはしたものの、当然、今大会で王者・アメリカを叩き「王座奪還」を果たすのであれば、そこに個々の選手のスキルアップ、チームとしての戦術・戦略を確かなものとし、より徹底していくこと等「さらなる上積み」が必要不可欠になってくる。
スーパーラウンド進出を早々と確定させはしたが、決して現状に甘んじてはいけない。大会直前レポートでもふれたが、このチーム(新生・女子TOP日本代表)は若く、言うならば「まだ成長段階」にある。最大にして最強のライバル・アメリカと「世界一の座」をかけて戦う ″そのとき″ まで、「真のトップレベル」への階段を上がり続けなければならない。
●文・写真
女子TOP日本代表チーム
選手団広報/竹﨑 治(日本体育社)