大会情報/競技部門
中学生男子の全国大会は、春に行われる「都道府県対抗全日本中学生男子大会」、夏に開催されている(公財)日本中体連の「全国中学校男子大会」、クラブチームでも参加が可能な「全日本中学生男子大会」の3つの大会がある。
春の「都道府県対抗全日本中学生男子大会」は、2005年に創設された大会で、2011年から「スポーツ拠点事業」として岡山県新見市が開催しており、10年連続で新見市で開催されることが決まっている。
この大会は、学校単位ではなく、都道府県で選抜チームを編成し、48チーム(開催地は2チーム出場)が出場できる大会であるが、近年は16チーム程度の参加に留まっている。
これは小学生ではスポーツ少年団等、女子以上のチーム登録数・競技人口を誇っていながら、中学校の部活動では男子のソフトボールは極端に数が少なく、また、地域のクラブチーム等も未整備であることが影響している。
この大会は、各都道府県全体のレベルアップや指導者の育成も視野に入れた大会で、特定の強豪校がある場合、全国大会に出場できる学校は限られてしまうため、学校単位ではなく、都道府県単位で選抜チームを編成。特定の強豪校以外の選手でも「全国大会」に出場する道が拓け、そのチャンスを広げることによって、選手たちに「目標」を与え、都道府県全体の活性化につなげていこうというものである。
また、選手だけではなく、都道府県全体の取り組みとして、指導者育成を図り、競技力全体の底上げを図る狙いもある。
この大会のMVPにあたる活躍を見せた選手には、JOC(公益財団法人日本オリンピック委員会)から「JOCジュニアオリンピックカップ」が授与されている。
夏の全国中体連「全国中学校男子大会」は、この中で最も歴史のある大会で、男子は昭和61年にスタート。現在は夏の中体連の1種目として統合され、女子の開催回数に合わせる形で行われているため、今年で46回目を数えることになる。高校生のインターハイのような「総合体育大会」(全国中学校体育大会)の中で行われる大会であり、都道府県予選、地区予選(北海道、東北、関東、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州の9地区)を勝ち抜いた16チームによって覇が競われる。
「全日本中学生男子大会」は、2001年に創設された大会で、創設以来、大阪・舞洲を舞台に大会が開催されていたが、2024年は福岡市での開催となる。
この大会は、クラブチームでも参加が可能で、他とはまた違った特色のある大会として定着している。例年、参加チーム数は、女子の部の48チームに比べ、男子の部は毎年16チーム前後と、参加チーム数が少ない状況にあり、前述の「都道府県対抗全日本中学生男子大会」も同様の参加チーム数に留まっているのが現状である。
男子ソフトボールの「未来」を考えるとき、この中学生の段階が大きな問題点であり、克服すべき課題であることは間違いない。
2024