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◆第51回日本男子ソフトボールリーグ ~第2節展望~

「ヒートアップ」する上位争い!
直接対決を制し、抜け出すチームは !?

日本男子リーグの戦いは「第2節」に突入!

日本男子リーグの戦いは「第2節」に突入!

栃木大会で連日ダブルヘッダーを戦う高知パシフィックウェーブ。
若き新エースを立て、この「ハードスケジュール」をどう乗り切る!?

Hondaは地元・栃木での巻き返しに燃える!

まずは第1節「4連勝」を飾った王者・平林金属。
上位争いのライバルを叩き、勢いを加速させたい‼

第1節、投打に「大暴れ」した大阪桃次郎・岡﨑建斗。
今節上位チームとの対戦でどうなるか…非常に楽しみだ

3年ぶりに日本男子リーグの舞台へ帰ってきた、
「世界最高の左腕」アンドリュー・カークパトリック。
「百戦錬磨のベテラン」が再びチームを引っ張る!

下位で苦しむチームも、まだまだ上位浮上のチャンスあり

万年下位の状況を何とか打開したいNeo長崎。
中学生・高校生が全国の上位に君臨し続けている
「ソフトボール王国」の代表として、「意地」を見せたい

 去る4月8日(金)~10日(日)の3日間にわたり「第1節」が開催され、開幕を迎えた「第51回日本男子ソフトボールリーグ」(※第1節のレポート・ダイジェスト動画はこちら第1節の試合結果はこちらフォトギャラリーはこちら)。

 今年も全チームが広島県尾道市/尾道市御調ソフトボール球場に集結し、熱戦を繰り広げ、平林金属、デンソー、豊田自動織機の3チームがまずは「開幕4連勝」の好スタート。トヨタ自動車も「3戦負けなし」と上々の滑り出しを見せ、次節(第2節)の戦いへ弾みをつけた。ここでは、来る6月4日(土)・5日(日)の両日、栃木県宇都宮市・大阪府大阪市において開催される「第2節」の「展望」をまとめてみたい。

【第2節/栃木大会】

 6月4日(土)・5日(日)の両日、栃木県宇都宮市/栃木県総合運動公園本球場、野球場A・野球場Bを会場に開催される「第2節/栃木大会」(※試合日程・組み合わせはこちら)には、三重ヴェルデウィン、Honda、豊田自動織機、トヨタ自動車、高知パシフィックウェーブ、旭化成、埼玉県庁クラブ、ジェイテクトの8チームが出場。

 第2節/栃木大会では、まず第1節「全勝スタート」だった豊田自動織機、トヨタ自動車の戦いぶりが注目されるが、この前節全勝チームを「勝ち星一つ差」で追いかける高知パシフィックウェーブ(※大阪桃次郎、日本エコシステムと並び3勝1敗。5位グループにつけている)の動向・戦いも気になるところだ。

 昨年の「全日本総合選手権チャンピオン」でもある高知パシフィックウェーブは、今節初日・2日目と「連日ダブルヘッダー」を戦うハードスケジュール。特に初日(4日/土)は第1試合で豊田自動織機、第2試合でトヨタ自動車と対戦する予定になっており、目が離せない。初日の勝敗が上位争いに直結してくるのはもちろんのこと、その「重要な戦い」で「期待の新エース」片岡大空(※昨年の全日本総合選手権では大会史上7人目となる『完全試合』を達成する等、見事な快投ぶり! 全4試合を一人で投げ抜き、優勝候補筆頭・平林金属も撃破!! 『王座返り咲き』のまさに『原動力』となった)がどのようなピッチングを見せてくれるか!? また“伸び盛り”“成長著しい”片岡大空に対し、「好調」豊田自動織機、トヨタ自動車打線がどう挑んでいくのか?? 見どころ満載かつ楽しみな対戦カードになっている。

 第1節で「まさかの4連敗」を喫したHondaも、当然、地元開催で「巻き返し」に燃えている。
 開幕ダッシュを狙った第1節だったが、初日・開幕戦(三重ヴェルデウィン戦)で序盤3点を先制しながら延長タイブレークに持ち込まれ、結局4-5のサヨナラ負け。2日目以降も投手陣(特に長井風雅)のコンディションが上がってこず、ダイワアクト戦に6-8、高知パシフィックウェーブ戦に8-13、大阪桃次郎戦にも2-3(サヨナラ負け)と黒星続きで、名門・Hondaにしては珍しい「屈辱の4連敗」を喫することとなった。
 走攻守三拍子揃った「頼れるキャプテン」坂田大士を中心に、投手・野手ともすっかり「若手主体」のチーム編成に切り替わったHonda。打線は「新リードオフマン」遠畑光希、キャプテン・坂田大士がチャンスを演出するだけでなく、自ら決定打を放ち、さらには選手兼任監督を務める「いぶし銀」浦本大嗣らの一発・長打で得点を量産する“Hondaらしい”攻撃も見られたのだが、肝心の守りで「頼みの二枚看板」(長井風雅・大西泰河)がなかなか試合を作れず……。4試合で勝ち星なしの29失点、長井風雅が0勝2敗・防御率6.66、大西泰河も0勝2敗・防御率6.50と安定感を欠く投球内容に終始してしまっており、今節は両投手の「復調」が期待されるところである。

【第2節/大阪大会】

 同じく6月4日(土)・5日(日)の両日、大阪府大阪市/セレッソスポーツパーク舞洲を会場に開催される「第2節/大阪大会」(※試合日程・組み合わせはこちら)には、平林金属、デンソー、大阪桃次郎、日本エコシステム、大阪・堺グローバル、ダイワアクト、愛媛ウエスト、Neo長崎、熊本嶋田クラブの9チームが出場。

 第2節/大阪大会では、第1節「無傷の4連勝」と順調な滑り出しを見せた王者・平林金属、昨年準優勝のデンソーがまずどのような戦いを見せるか!? また、高知パシフィックウェーブと並び3勝1敗の「5位グループ」につけている大阪桃次郎、日本エコシステムがどこまで勝ち星を伸ばすことができるか?? が注目ポイントになるといえるだろう。
 初日(6月4日/土)の第3試合には大阪桃次郎 vs デンソーの直接対決が、2日目(6月5日/日)の第2試合にはデンソー vs 日本エコシステム、同日第3試合には大阪桃次郎 vs 平林金属の直接対決がそれぞれ組まれており、どれも激戦になること間違いなし! ぜひ会場に足を運んで、日本男子ソフトボール「トップレベルの戦い」を目に焼き付けてほしい。

 王者・平林金属は第1節で熊本嶋田クラブを5-0、三重ヴェルデウィンを3-1、YKKを10-1、日本エコシステムを4-0と破り、4連勝。昨年まで主力(中心メンバー)であった宇根良祐、山内貴博が抜けたことで打線にやや厚みがなくなってはいるものの、それを補って余りある「最強二枚看板」が健在。第1節終了時点で小山玲央が2勝0敗・防御率0.00、松田光も2勝0敗・防御率0.00と「文句なしの投手成績」を残し、抜群の安定感を示している。シーズン開幕前「最大の見どころ」として挙げた「松田光&小山玲央の『国内最強二枚看板』に各チーム・各選手がどう挑み、どこまで対抗できるか!?」という点を引き続き注視していくとするならば、やはり、今節2日目の大阪桃次郎戦が非常に楽しみだ。

 地元開催で意気込む大阪桃次郎は、第1節の初日・開幕戦(YKK戦)で「エース」岡﨑建斗が「12連続三振」を含む奪三振18・被安打2の「圧巻の投球内容」を見せ、完封勝利(10-0)。2日目の旭化成戦には2-3で競り負けたものの、3日目のダブルヘッダー(ダイワアクト戦、Honda戦)に1-0、3-2と連勝し、3勝1敗と勝ち星が二つ先行する状況。
 特に「エース」で「日本屈指の剛腕」と評される岡﨑建斗が投打ともに絶好調で、投げては3勝1敗・防御率1.30・奪三振52(※リーグ1位)、打っても打率6割1分5厘(※リーグ1位)・本塁打2(※リーグ1位)・打点4と第1節「大暴れ」の活躍ぶりであった。
 岡﨑建斗といえば、やはり球速130㎞/h超えの“ライズボール”(浮き上がるような変化球)が最大の武器であるが、前節はそのライズだけでなく、「ドロップボール」(落ちる変化球)も冴えわたり打者を翻弄! これまで自慢のライズで押しまくってきた王道とも呼べるピッチングスタイルにうまくアクセントをつけ、「今の岡﨑はドロップも切れ、勝負球に使ってくる。ライズ、ドロップ、はたしてどちらをウイニングショットにもってくるのか……。これではなかなか狙い球を絞り切れない」という新たな印象を周囲に植え付けることにも成功していた。大阪桃次郎のキャプテン・筒井拓友も「第1節の岡﨑のドロップはキレ・コントロールともに抜群でした。あのドロップ(落ちる変化球)が冴えていたからこそ、得意のライズ(浮き上がるような変化球)が活き、『三振の山』を築けたのだと思います。MAX130㎞/h超えのライズ・ドロップを高低にキッチリ投げ分けられたら、当然簡単には打てませんよ」と後日振り返っていたが、その「進化系スタイル」で挑む「岡﨑建斗のピッチング」が王者・平林金属打線相手にどうなるか!? 大阪桃次郎にはサウスポー・木原道哲もおり、これはあくまで岡﨑建斗が先発登板すれば……の話だが、「注目の一戦」に大いに期待してもらいたい。

 「第51回日本男子ソフトボールリーグ」もこの第2節を終えれば、「上位争い」の形が明確化してくる。
 平林金属・デンソー・豊田自動織機の首位グループ(4勝0敗)、単独4位で追いかけるトヨタ自動車(3勝0敗)、そして5位グループに並ぶ大阪桃次郎・日本エコシステム・高知パシフィックウェーブ(3勝1敗)をここで取り上げはしたが、全チームの戦いはまだまだこれから。
 昨シーズン3位に食い込んだ「ダークホース」三重ヴェルデウィンや「世界最高のサウスポー」アンドリュー・カークパトリックが「3年ぶり」に帰ってきた(※新型コロナウイルスの影響で2020シーズン・2021シーズンと2年続けて参戦を見合わせていた)ダイワアクトの今後の戦いぶりはいかに!? ジュニアチーム(中学生男子ソフトボールクラブ)を設立する等、「次世代の育成」にも力を注ぐ大阪・堺グローバルや愛媛ウエストにはもっともっと上をめざしてほしいし、万年下位の厳しい状況が続くNeo長崎にも、中学生・高校生のカテゴリーが常に全国の上位に君臨している「ソフトボール王国・長崎」の代表として「意地」を見せ、現状を打破する戦いを繰り広げてもらいたいものである。

 男子ソフトボールにとって、今年はニュージーランド・オークランドで「第17回男子ワールドカップ」が、アルゼンチン・パラナで「第1回男子U23ワールドカップ」が開催され、そのアジア予選を兼ねる「アジアカップ」も日本(高知県四万十市)で開催される等、話題の多いシーズンとなる。

 「日本男子リーグから男子ソフトボールを盛り上げる!」
 話題盛りだくさんのシーズンになるからこそ、男子ソフトボールという競技の魅力・醍醐味を世界中に発信し、アピールするチャンスになるからこそ……各チームこれまで以上の「熱戦」「好ゲーム」を期待したい。

 観る者の心を震わせるような激闘を、我々は楽しみにしている!!

第51回 日本男子ソフトボールリーグ 第1節終了時点
順位 チーム名
1位 平林金属 4 0
デンソー 4 0
豊田自動織機 4 0
4位 トヨタ自動車 3 0
5位 大阪桃次郎 3 1
日本エコシステム 3 1
高知パシフィックウェーブ 3 1
8位 三重ヴェルデウィン 2 1
9位 旭化成 2 2
ダイワアクト 2 2
埼玉県庁クラブ 2 2
12位 大阪・堺グローバル 1 3
ジェイテクト 1 3
熊本嶋田クラブ 1 3
15位 Honda 0 4
愛媛ウエスト 0 4
YKK 0 4
Neo長崎 0 4

●上位5チームが11月5日(土)・6日(日)、大阪府豊中市 豊中公園野球場(豊中ローズ球場)で行われる決勝トーナメントに進出

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