※写真提供:Debbie Barker
6月13日、チェコ・プラハで「世界男子選手権」が開幕!
男子TOP日本代表が「19年ぶりのメダル獲得」に挑む
2月のニュージーランド遠征では大きな成果を上げ、期待大
(※「世界最強」のニュージーランドに2勝1敗と勝ち越した)
2000年(第10回大会:準優勝)以来となる「メダル獲得」へ!
当時、日本の「キャプテンで4番」は岡本友章ヘッドコーチだった
今大会注目されるのは、やはり「切り札」小山玲央のピッチング
ニュージーランド遠征では強豪・オーストラリアとも対戦したが、
「エース」高橋速水の登板を回避し、うまく「温存」してもいる
「スピード・パワー」両面を重視した日本打線の活躍にも期待
「世界の3強」とされるニュージーランド、オーストラリア、カナダ。
上位に食い込むためには、この一角を必ず撃破しなければならない
戦え! 男子TOP日本代表 !!
来る6月13日(木)~23日(日)、チェコ・プラハにおいて「WBSC第16回世界男子ソフトボール選手権大会(※大会スケジュールはこちら ※大会オフィシャルサイトはこちら )」が開催され、男子TOP日本代表が「19年ぶりのメダル獲得」にチャレンジ! 「世界の舞台」で熱戦を繰り広げる。
大会にはホスト国・チェコをはじめ、前回優勝「WBSC(世界野球ソフトボール連盟)男子ソフトボール世界ランキング1位」の「ソフトボール王国」ニュージーランド、また、そのニュージーランドとともに「世界の3強」と評されるオーストラリア(前回準優勝)、カナダ(前回第3位)ら「世界の強豪16チーム」が参戦。まず参加16チームを2つのグループに振り分け、それぞれシングルラウンドロビン(1回総当たり)の予選リーグを実施。各グループの上位4チームにより決勝トーナメントを行い、最終順位を決定する試合方式で覇が競われる。
このところ「世界の厚く高い壁」に阻まれ、世界選手権の舞台では「5大会連続5位」という成績に終わっている男子TOP日本代表であるが、今回は「世界に通用する若手の台頭」もあって2000年(第10回大会:準優勝)以来となるメダル獲得へ期待大。中でも2016年の「世界ジュニア選手権優勝投手」で「次代のエース」と期待される小山玲央(日本体育大)を満を持して世界選手権代表に選出し、今年2月のニュージーランド遠征でも確かな手応え・収穫(ニュージーランドトップチームに2勝1敗と勝ち越し! ※ニュージーランド遠征のレポートはこちら )をつかむ等、大きな成果を上げている。
◎まずは「投手陣が奮起」し、失点を最小限に!
「次代のエース」が世界の強打者と真っ向勝負
日本が今大会「躍進」し、「メダル獲得」もしくは「優勝(世界一)」に登り詰めるためには、まず何といっても「投手陣の奮起」が必要不可欠だ。
注目されるのは、やはり日本の「次代のエース」と期待される小山玲央。今回日本の「切り札」になるといっていいこの小山玲央が、自身初となる世界選手権の舞台で果たしてどこまでやれるか!? そこが「最大の焦点」になるといえるだろう。
この点においては今回誰もが注目し、期待を寄せるところではあるが、我々はズバリ「やれる!(頂点を狙える!! )」と予想している。
現在の小山玲央は、U19で世界を制した頃に比べて大きく成長。球速はすでに「MAX130㎞/h」に到達し、これまで“日本最速”であった岡﨑建斗(大阪桃次郎)と肩を並べるまでになっている。また、球速・球威だけでなく「球種」も「多彩」になり、自身が最も得意とするライズボールはさることながら、そのライズボールをより活かすため「新たな武器」を習得。常時120㎞/h後半で「打者の膝元から横にすべるように落とす」カットボールをマスターし、ドロップ系のボール(※落ちる変化球)のバリエーションを増やすことにも成功。もともと有していたチェンジアップもより「巧み」になっており、打者は相当「つかまえづらくなった」はずである。現・男子TOP日本代表の“キャプテンでエース”高橋速水投手(高知パシフィックウェーブ)にその印象を聞いてみても「彼がベストコンディションのときは、相手があの“世界最強”ニュージーランド打線でも『力でねじ伏せる』ことができます。常時120㎞/h後半(いいときは130㎞/h台)の快速球を投げ込み、世界の強打者相手に真っ向から『力勝負』を挑める日本人投手はこれまでなかなかいませんでしたが……小山はその領域(レベル)で十分戦っていける! 球種も豊富でコントロールも優れていますから、今後が本当に楽しみですよ!! 」と絶賛するほど。改めて小山玲央への期待の大きさが伺える。
ただ、世界選手権本番は「11日間」に及ぶ「長期戦」。小山一人では当然苦しくなるし、対戦相手やその日の状況によって投手陣6名をうまく回していかなければならない。若手の勢いとベテランの経験を融合させ、互いに高め合い、サポートし合いながら、まずは一戦一戦しっかりと試合を作っていくこと。予選リーグはもちろん、勝負のかかる決勝トーナメントを見据えて「個々のコンディションを上げて」いってほしいものである。
日本としては、今年2月のニュージーランド遠征で「エース」高橋速水を「温存」してもいる。高橋速水自身のケガが長引いたこともあり“この時点で無理をさせなかった”というのが本当のところだが、これがかえって「いい隠し玉になった」ともいえるのではないだろうか。大会を通じて、そして要所(大一番)で、岡本友章ヘッドコーチがどのような投手起用を見せるかという部分も大いに注目したい。
◎「世界屈指の投手」を「打ち崩せ」!!
「投手陣が奮起」し、守備からリズムが生まれれば、打線もよりスムーズに攻撃に入っていける。その攻撃面では、「世界屈指の投手」をいかに「攻略」するかが大きなポイントとなるだろう。
先に実施されたニュージーランド遠征では、「若い力」が躍動・活躍。打線のリードオフマンとして日本の攻撃を活性化してくれた。
その中で随所に「攻撃の起点」となっていたのが、宇根良祐(平林金属)、八角光太郎(平林金属)、黒岩誠亥(トヨタ自動車)といったあたり。どの選手も“ただ打つだけ”ではなく、状況によって「出る」「送る」「つなぐ」「返す」と臨機応変に打ち方を変えることができる「柔軟さ(ユーティリティーさ)」を持ち合わせている。以前から日本のストロングポイントとされてきた「スピード(走力)」もこの選手たちにはあり、今大会でも攻撃のキーマンになりそうである。
世界選手権という舞台には、当然のことながら「世界トップレベルの投手たち」が顔を揃える。王者・ニュージーランドは前回大会「優勝投手」に輝いたニック・ヘイズ、オーストラリアは「世界最速の右腕」アダム・フォーカードと「世界最高のサウスポー」アンドリュー・カークパトリック、アルゼンチンは「世界ジュニア選手権を連覇」したウエムル・マタ&ロマン・ゴドイを擁し、今大会も日本の前に立ちはだかる。その他「上位常連」のカナダや「ダークホース」と目されるベネズエラにも好投手はおり、虎視眈々と王座を狙っているはずだ。
かつて“バット1本で世界を震撼させたスラッガー”岡本友章ヘッドコーチ(※男子日本代表の『主砲』として1996年の第9回大会で第3位(銅メダル獲得)、2000年の第10回大会では『キャプテンで4番』を務め、準優勝(銀メダル獲得)の原動力となった)がこれまで「世界の強豪を打ち崩すチームにならなければ、世界一にはなれない!」と再三選手たちに説いてきたが、果たして今大会はどうだろうか。打って勝つのか? 守って勝つのか?? 最終的にどうなるか……さすがにそこを予想することは難しいが、先に紹介した「世界一線級の投手」を日本打線が「打ち崩す」光景も見てみたい。
「世界に通用する若手の台頭」がチームに「相乗効果」をもたらし、中堅・ベテラン選手(森田裕介(豊田自動織機)、松田光(平林金属)、浦本大嗣(ホンダエンジニアリング)ら)も「爆発」することができれば……世界の頂点も決して夢ではない! 打線を覚醒させ、「世界のトップが狙えるレベル」へ「進化する」ことを求め続けてきた岡本友章ヘッドコーチ率いる男子TOP日本代表の「集大成」を、しっかりと見届けたいと思う。
2000年以来「19年ぶりのメダル獲得」、そして「世界一」をめざして。男子TOP日本代表は大会本番で「躍進」を遂げ、再び世界を驚かせることができるか。そして、日本の男子ソフトボールの「未来」を切り拓くことができるか!?
選ばれし17名の男たちに
ぜひ、熱いご声援をお願いします !!
No. | 役職 | 氏名 | 所属 |
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1 | 団長 | 東山 直己 | 日本ソフトボール協会 |
2 | ヘッドコーチ | 岡本 友章 | 高知パシフィックウェーブ |
3 | アシスタントコーチ | 吉村 啓 | 平林金属 |
4 | アシスタントコーチ | 照井 賢吾 | 高崎市役所 |
5 | トレーナー | 田岡 幸一 | Body Laboratory |
6 | マネージャー | 三村 奈弓 | ホンダエンジニアリング |
7 | アナリスト | 新井 千浩 | 平林金属 |