2017
GEM1は、女子TOP日本代表に連なる強化事業の「ファーストステップ」というべき段階で、強化カテゴリーの中で、もっとも年齢の若いカテゴリーであり、中学1・2年生を対象としたカテゴリーである。
GEM1の強化事業は、2つの大きな「柱」からなっており、一つが「中央選考会」である。
これは、従前、JOC(公益財団法人日本オリンピック委員会)が策定した「JOC GOLD PLAN(国際競技力向上戦略)」に沿う形で実施されていた「NTS」(全国女子ジュニア育成中央研修会)を「発展的解消」させる形で立ちあげられたもので、『ステップ1』(都道府県で書類選考/各都道府県5名以内※北海道はブロック選考会を兼ねるため、10名を選考)、『ステップ2』(ブロック選考会/全国9ブロック(北海道、東北、関東、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州の9ブロック)で実技選考を行い、各ブロック10名程度を選考)、『ステップ3』(地区選考会/東日本地区(北海道・東北・関東)、中日本地区(北信越・東海・近畿)、西日本地区(中国・四国・九州の3地区で各地区10名程度を選考)、『ステップ1』~『ステップ3』の厳しい選考を経て選び抜かれた選手たちが『ステップ4』となる『ブロック別練習会』を経て、『ステップ5』となるこの『中央選考会』が参加(計30名)。
17名の「GEM1代表選手」(女子U14日本代表選手)を決定するシステムとなっている。
また、選考会実施にあたって、(公財)日本ソフトボール協会選手強化本部会が選考会参加の『検証的基準』を定めている。これは、過去のNTSで日本体育大学の船渡和男教授の長年にわたる支援・協力により、蓄積されてきた運動能力テスト(パフォーマンステスト)のデータを検証し、50m走は8秒以下(スタートはスタンディング)、反復横跳び50回以上(20秒間での回数)、立ち幅跳び200cm以上(踏切に近い方の足のかかと地点を計測)を設定。ソフトボール競技におけるパフォーマンスの選考基準としては、以下の基準を設け、この基準を一定数クリアしていることを選考会参加の条件としている。
GEM1(U14)強化事業のもう一つの「柱」は、先に述べた「中央選考会」で選び出された17名の代表選手による「台湾強化遠征」である。
これは、例年年明け早々の1月に実施している事業で、日本のソフトボールの将来を担う「金の卵」たちに早期段階で「日本代表としての英才教育」を施すことを目的としており、遠征出発前には徹底的な事前教育を行い、これまで日本の女子ソフトボールが築いてきた栄光の歴史を知り、その「一員」となることの意味を理解させると同時に、世界の強豪との戦いの中で培われてきた伝統、「日本代表」としての「あるべき姿」、「日の丸」を背負うことの重さ等がまず徹底的に叩き込まれる。
その上で、日本国内とは異なる環境に身を置き、言葉の壁、文化・生活習慣の違い、食事を含めた環境の変化等のある中で、そこでの適応力や対応力が試され、早くから「国際経験」を積ませることで、将来的な成長につなげていこうというものである。
また、台湾では、台湾の強豪中学校との対戦はもちろん、「ひとつ上」のカテゴリーである高校生との対戦も組まれ、「さらに上」をめざした強化が進められている。
種 別 | 名 称 | 期 日 | 場 所 | |
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国内強化合宿 | 中央選考会 | 平成29年11月9日~11月12日 | 4日間 | 静岡県伊豆市 |
第1次国内強化合宿 | 平成29年12月18日~12月21日 | 4日間 | 沖縄県読谷村 | |
交流(派遣・招待) 日台交流 |
チーム派遣 | 平成30年1月13~1月19日 | 7日間 | 台湾・台中 |