ご覧になりたい試合を左から選んでください。  
   
北京オリンピック 第3日
中国・北京/豊台ソフトボール場(2008.8.14)


日本、オランダに3−0で勝利!
無傷の3連勝を飾る!!



 8月14日(木)、この日の天候は荒れ模様。第1試合のオーストラリア対中国は予定通りに行われ、オーストラリアが1番・モローの2打席連続のホームラン、チームの全得点を叩き出す活躍で3−1と勝利。全勝の中国に土をつけ、今大会初勝利を挙げた。
 第2試合は、アメリカとカナダが対戦。カナダ・マイヤー、アメリカ・アボット両投手の先発ではじまったこの試合は、アメリカの先発・アボットが試合開始からいきなり2つのイリーガルピッチを取られ、守備の乱れもあって、無死一・三塁のピンチを招くと、3番・イーがレフトへ犠牲フライ。カナダが初回に先取点を挙げるという予想外の展開となった。2回裏、カナダの攻撃中に激しい雨が降り、一時中断。14時15分に試合が再開され、その後はカナダ・マイヤーがアメリカの強力打線をかわし、3回まで無失点。アメリカが4回の攻撃に入ったところで、再び激しい雨に見舞われ、サスペンデッドゲームとなってしまった。
 第3試合のオランダ対日本戦は、1時間15分遅れの18時15分、プレーボールがかかった。


8月14日(水)/予選リーグ第3戦

  
  1 2 3 4 5 6 7
 オランダ 0 0 0 0 0 0 0 0
 日  本 2 0 0 0 1 0 3

(オ)●ファンカンペン(6回)−フェンケル(6回)
(日)○坂井(6回)・江本(1回)−峰(7回)


 日本の先発は昨日の台湾戦に続き、連投となる坂井。その立ち上がり、二死から四球の走者を一人出したが、落ち着いて後続を断ち、無難に試合をスタートさせた。
 日本はその裏、一死から2番・西山がセンター前ヒットで出塁し、ワイルドピッチ、イリーガルピッチで労せずして三塁へ。3番・山田がレフト前に痛烈な当たりのタイムリー。まず1点を先制し、この打球の処理を誤る間に二塁へ進み、ワイルドピッチで三塁へ。この好機に今大会大当たりの4番・馬渕がレフト前へしぶとく落とすタイムリーを放ち、この回2点を先制した。
 こうなると試合は日本のペース。先発・坂井が5回二死までノーヒットピッチング。ノーヒット・ノーランの偉業こそならなかったが、先発の役割を見事に果たす、「大人のピッチング」を見せた。
 打線もこの好投に応え、5回裏、この回先頭の2番・西山がライト前ヒット。3番・山田が手堅く送り、二死後、5番・佐藤がセンター前へダメ押しのタイムリー。貴重な追加点を挙げ、オランダの息の根を止めた。
 最後は、オリンピック初登板となる江本が1イニングをしっかりと締め、3連勝を飾った。
 この試合のテレビ解説を担当した宇津木妙子元日本代表監督(現・日本ソフトボール協会常務理事)は、「手堅く、確実に勝ちに行った試合なのだろうが、3番・山田の2つの送りバントは少しもったいなかったのでは。山田は足もあり、ダブルプレーは考えなくていい打者だし、もしアウトになっても山田が一塁に残れば、盗塁で仕掛けることもできる。特に試合後半はピッチングの組み立てを変えてきていて、インコースのボールが多くなっていただけに、思い切り引っ張らせても面白かったと思うけど。もちろん、二度目の送りバントは佐藤のタイムリーにつながっているのだから、試合の進め方として間違ってはいないんだけど、強攻策が成功すれば打線に勢いがつき、ビッグイニングになっていた可能性もあるから」と指摘した。「もっとも、オリンピックに簡単な試合などないし、楽な相手など存在しないことは、私も経験上、よくわかっている。確実に一つひとつ勝ち星を積み上げたいという気持ちはよくわかるし、実際に3連勝しているわけだから、文句をつけるところなど何もないんだけどね。オリンピックのプレッシャーは生半可なものではないし、金メダルを期待されて戦うということの重さ・苦しさ……こればかりは経験した者でないと決してわからない」と、オリンピックという大舞台を戦うことの難しさ・厳しさを語った。
 そう……ここでは「内容」でなく、「結果」が問われる。どんなに充実した内容の試合でも、どんなにすばらしい試合を展開しても、負けてしまえば意味はない。4年間の努力も練習も、積み上げてきたものすべてが「金メダル」という結果が出てはじめて、真に報われたといえるはずである。
 もちろん、「過程」は大事である。積み上げた「過程」があってこそ、「結果」につながる。だが……今は「結果」にこだわりたい。「次」のオリンピックがまだ約束されていない今回だけは、「結果」に、「金メダル」に、こだわりたい。

 
北京オリンピック 予選リーグ第3戦 オランダ戦スターティングラインアップ

1番・ライト    狩野亜由美(豊田自動織機)
2番・ショート   西山  麗(日立ソフトウェア)
3番・センター   山田 恵里(日立ソフトウェア)
4番・レフト    馬渕 智子(日立ソフトウェア)
5番・ファースト  佐藤 理恵(レオパレス21)
6番・サード    廣瀬  芽(太陽誘電)
7番・DP     伊藤 幸子(トヨタ自動車)
8番・キャッチャー 峰  幸代(ルネサス高崎)
9番・セカンド   藤本 索子(レオパレス21)
DEFO/ピッチャー 坂井 寛子(太陽誘電)

※選手交代

7回表 坂井OUT→江本 奈穂(豊田自動織機)IN ※投手交代



第29回オリンピック競技大会(2008/北京) ソフトボール競技 予選リーグ戦績表

予選リーグ第3日終了現在

チーム名 日本 アメリカ オースト
ラリア
中国 カナダ ベネズエラ 台湾 オランダ 順位
日本 ──   ○4─3       ○2─1 ○3─0 3 0 1
アメリカ   ── ○3─0   ○11─0     2 0
オーストラリア ●3─4 ●0─3 ── ○3─1         1 2 5
中国     ●1─3 ──   ○7─1   ○10─2 2 1 3
カナダ       ──   ○6─1 ○9─2 2 0
ベネズエラ   ●0─11   ●1─7   ── ●0─3   0 3 7
台湾 ●1─2       ●1─6 ○3─0 ──   1 2 5
オランダ ●0─3     ●2─10 ●2─9     ── 0 3 7

※順位は暫定  アメリカ対カナダは降雨のため、4回サスペンデッドゲーム。8月15日 14時45分より第2球場で試合再開の予定



 
copyright © 2002-2007 Japan Softball Association All rights reserved.