女子TOP日本代表、第2次~第4次国内強化合宿は
「北の大地」北海道でスタート!
今回の合宿では、男子ピッチャー相手の打ち込みを
重点的に行った
各地で歓待を受ける女子TOP日本代表。この応援の
応えるためにも「金メダル」を獲るしかない!!!
男子の「日本代表クラス」のピッチャーたちが女子の強化に協力。
まさに「SOFT JAPAN」、「ALL JAPAN体制」で強化が進む!
男子ピッチャーのスピードボール、切れ味鋭い変化球を打ち込む!
練習内容はより「実戦的」なものへと「進化」していく……
実戦さながらの練習を繰り返し、プレーの「精度」を高める。
「本番」ではたった一つのミスが「命取り」になりかねない
2020年東京オリンピックでの「金メダル獲得」をめざす女子TOP日本代表は、7月22日(土)~31日(月)、北海道倶知安町・石狩市で「第2次」、8月1日(火)~11日(金・祝)、「2017ソフトボールフェスタinちば」の開催に合わせ、千葉県千葉市・成田市・習志野市・市原市で「第3次」、8月12日(土)~16日(水)、群馬県高崎市で「第4次」となる国内強化合宿を約1カ月にわたって実施。強化に励んだ。
7月5日(水)~9日(日)、アメリカ・オクラホマシティで開催された「第12回USAワールドカップ」(正式名称:World Cup of Softball Ⅻ/大会結果・出場選手はこちら)、7月11日(火)~17日(月)に参戦した「カナダカップ2017」(大会結果・出場選手はこちら)の両大会で「優勝」を飾った女子TOP日本代表だが、「第12回USAワールドカップ」では、「敵地」に乗り込んでの戦いではあったが、「宿敵」アメリカに苦しめられ、予選リーグでは「新鋭・左腕」ダニエル・オトゥールに1安打完封負け。この大会「唯一」の黒星を喫し、アメリカとの「再戦」となった決勝でも、勝ったとはいえ、この試合で放った安打はわずか3安打。その3安打を得点した3回表にすべて集中させ、2点を奪ったのは、見事といえば見事だったが、内容的には手放しで喜べるような内容ではなかった。
その反省に立ち、第2次~第4次の国内強化合宿には、大学男子ソフトボール界きっての「名門」であり、「強豪」でもある日本体育大学男子ソフトボール部、全日本実業団男子選手権大会、全日本総合男子選手権大会で常に「優勝」を争う「強豪」高崎市役所男子ソフトボール部の協力を得て、男子ピッチャーを相手に入念な打ち込みを実施。
その顔ぶれも昨年の世界男子ジュニア選手権大会で「優勝」を飾ったメンバーや「日本代表」にも名を連ねた経歴を持つ錚々たる面々がバッティングピッチャーを買って出て、「金メダル獲得」をめざす女子TOP日本代表の強化に協力。まさに「SOFT JAPAN」一丸となって、「ALL JAPAN体制」での強化が推し進められた。
7月22日(土)~31日(月)、北海道倶知安町・石狩市での「第2次国内強化合宿」には、日本体育大学男子ソフトボール部から2名のバッティングピッチャーが派遣・帯同。昨年の「第11回世界男子ジュニア選手権大会」で男子U19日本代表として、1981年の第1回大会以来、実に35年ぶりとなる「世界一」を勝ち獲ったメンバーである「左腕」メーンズ・ジェーラン・秀吉の姿もあった。
女子TOP日本代表は、本来であれば「アメリカのエース」として日本の前に立ちはだかるはずのモニカ・アボット(トヨタ自動車 レッドテリアーズ)、USAワールドカップで「屈辱」の1安打完封負けを喫した「新鋭・左腕」ダニエル・オトゥールを想定し、「北の大地」でひたすらバットを振り続け、打撃力の強化に力を注いだ。
また、この合宿から「サポートスタッフ」として、日本体育大学女子ソフトボール部監督の髙橋流星氏が合宿に合流。宇津木麗華ヘッドコーチ、ルーシー・カサレスアシスタントコーチが行う情報収集・戦力分析のサポートや「宿敵」アメリカをはじめとしたパワー溢れる外国人選手の打球の速さ、当たりの強さを想定したノッカーを務めるべく招聘された。
8月1日(火)~11日(金・祝)、「2017ソフトボールフェスタinちば」(「2017ソフトボールフェスタinちば」の記事はこちら)の開催に合わせて実施された「第3次国内強化合宿」では、北海道での「第2次国内強化合宿」に引き続き、日本体育大学男子ソフトボール部の協力を得て、男子ピッチャーの打ち込みを継続して実施。ここでも昨年の「第11回世界男子ジュニア選手権大会」で「世界一」を勝ち獲った酒井匠、メーンズ・ジェーラン・秀吉がバッティングピッチャーを務め、男子ピッチャーのスピードに力負けせず、また、切れ味鋭いライズ、ドロップに対応するための練習が繰り返された。
合宿後半には、地元・千葉の国際武道大学男子ソフトボール部のバッテリーも「応援」に駆けつけ、「世界一」をめざす女子TOP日本代表の練習相手を務めた。
また、この「第3次国内強化合宿」では、紅白戦や日本リーグ選抜チームを相手に「実戦」も行い、1年後に開催の迫った「第16回世界女子選手権大会」で使用される千葉県下4市の球場の「視察」も行いながら転戦。球場のグラウンド状況や日差しの加減、風向き等が念入りにチェックされ、試合会場までの交通、球場内・施設内の動線等も確認され、1年後に開催の迫った大会へ向け、周到な準備が進められた。
ここでは、日々の練習で強化に励む傍ら、地元の子どもたちを対象とした「ソフトボール教室」にも時間を割き、ソフトボール競技にふれてもらい、代表選手と交流を持つ中で新たなソフトボールファンの獲得を狙い、まずは世界選手権の開催地となるその場所から大会をPRにしていこうと、各会場で自らのプレーを披露し、ファンサービスにも奔走した。
8月12日(土)~16日(水)に群馬県高崎市で実施された「第4次国内強化合宿」では、全日本実業団男子選手権大会、全日本総合男子選手権大会で「優勝」「日本一」となった実績を誇る高崎市役所男子ソフトボール部の協力を得て、ここでも男子ピッチャーを相手に入念な打ち込みを実施。
ここでもかつて男子U19日本代表として、「世界一」の座をめざして戦った小田澤直樹や「男子日本代表」として3回の世界選手権出場の経歴を誇る左腕・照井賢吾が黙々とバッティングピッチャーを務め、「最近こんなに投げたことはないですね」というほどの球数を投げ続けた。
また、バッティング練習の内容も合宿を重ねるごとに「進化」し、男子ピッチャーのスピードボールに慣れ、鋭い変化球に対応するという段階から一歩進め、「実戦形式」の中で、試合展開や得点差、アウトカウント、走者の有無等、様々な状況を設定しての練習も行われ、日本を代表するようなハイレベルな男子ピッチャーを相手に、どうしたら確実に走者を進め、還すことができるか、1球1球、「真剣勝負」。逆に、守備側はそれを阻止すべく、相手の狙いを読み、それを防ごうと、互いに声を掛け合いながら、「チーム」としての連係プレーの確認やフォーメーションの確立をめざす練習が繰り返された。
守備練習では髙橋流星氏が容赦なくノックの雨を降らし、外国人選手を想定した速く、鋭い当たりを打ったかと思えば、まったく同じスイングであえて詰まった打球や当たり損ねの打球も交える等、バリエーションに富んだノックを展開。ともすれば「形式的」になりがちなノックに、様々なバリエーションを加えることで「実戦」により役立つ形で選手たちを鍛え上げ、選手たちもただそれを受けるだけでなく、実際の試合の様々な状況を設定し、「初回、0-0、右のパワーヒッター」「2回裏、1点リードで無死一・二塁、左のスラッパー」「最終回、同点、1点取られたらサヨナラの場面、一死三塁で小技が得意な左打者」等、キャッチャーの我妻悠香、佐藤みなみを中心に指示が出しながら「実戦」」を想定した練習を行っていたのが印象的であった。
第2次~第4次国内強化合宿を打ち上げた女子TOP日本代表は、8月25日(金)~27日(日)、群馬県高崎市で開催される「2017 JAPAN CUP国際女子ソフトボール大会」(大会概要はこちら)に出場。「宿敵」アメリカ、カナダ、オーストラリアの「世界のTOP4」が集う大会に臨み、世界の強豪との「実戦」の中で、第2次~第4次と積み重ねてきた国内強化合宿の成果を「実際のプレー」で見せることができるか、その「試合内容」と「結果」に期待と注目が集まる。